企業、機械、消費者が生成するコンテンツによって生み出されるデータ量により、データセンターには数ペタバイトから数エクサバイトのレベルでのストレージ容量が引き続き強く求められています。現在までのところ、最新のSSDおよびHDDテクノロジーが、これらの大容量データストレージの需要に対応しています。
Zoned Storageは、データセンターをゼタバイトのストレージ容量の時代に合わせて効率的に拡張できるようにするための、オープンソースの標準ベースのイニシアチブです。ハードディスクドライブ(HDD)のストレージ密度を高めるためのシングル磁気記録(SMR)を使用して情報を保存および取得する機能と、ソリッドステートドライブ(SSD)内のZoned Name Spaceと呼ばれる関連テクノロジーを使用します。
Zoned Name Spaceは、NVMe標準を拡張したものです。このテクノロジーを使用すると、HDDと同じようにゾーン分割されたSSDを提供できるため、HDDまたはSSDを問わず、すべてのストレージを1つのテクノロジーとして認識させることができます。Zoned Storageイニシアチブでは、SMRとZNSの両方のテクノロジー、オープンソース標準、専用のコンピューティングを分離された環境内で利用できます。
Zoned Storageイニシアチブでは、SMRとZNSの両方のテクノロジー、オープンソース標準、専用のコンピューティングを分離された環境内で利用できます。
はっきりしているのは、従来のデータセンターアーキテクチャでは、手頃なTCOで膨大な量のデータを保存するという要件を満たすことがますます難しくなるということです。既存のSSDおよびHDDテクノロジーでゼタバイト規模のデータセンターを管理するためには、パフォーマンスを犠牲にすることのない、より効率的なストレージ容量を実現するための革新的なアプローチが必要です。
プレスリリース
2019年6月11日
目的に特化したオープンでスケーラブルなデータセンターアーキテクチャの実現に焦点を当てたWestern Digitalは、本日、Zoned Storageを発表しました。これは、クラウドの新たなイノベーションと業界標準を1つにしたイニシアチブであり...
ビデオ
2019年5月23日
Zoned Block Deviceは、大規模データインフラストラクチャのニーズに対応するために導入された、新しいカテゴリのストレージデバイスです。このプレゼンテーションでは、Zone Block DeviceとCephについて説明します...
ビデオ
2019年5月15日
Western DigitalのMatias Bjoerlingが、カリフォルニア州サンノゼのOCPのスピーキングセッションで、Zoned Namespaces(ZNS)とオープンチャネルソリッドステートドライブ(SSD)アーキテクチャの特長について説明します。
SMRは「Shingled Magnetic Recording(シングル磁気記録)」の頭字語です。ハードディスクドライブの容量を増やし、TBあたりのコストを下げるために利用される重要なテクノロジーです。
主に、世界最大規模のクラウドデータセンターに設置されているHDDに使用されています。生成されるデータ量がかつてないペースで増加していく中、クラウドサービスプロバイダーは、新しいアプリケーションに対応して環境を簡素化しながらコスト削減を推進し、提供するサービスの価値を高めるための方法を模索しています。接続されたデバイスからは、写真、ビデオ、オーディオの形式でより豊富なデータを取得して共有できます。
ハードディスクドライブはデータを保存するための最も費用対効果の高いテクノロジーですが、課題は各ディスク、つまりドライブの「プラッター」に保存できる容量とデータ量を継続的に増やさなければならないという問題があります。ドライブ容量とストレージ密度を増やせば多次元のメリットを得ることができます。デバイスのTBあたりのコストは、設置面積、ラック、サーバー、ネットワーク機器など、データセンター内の対応するインフラストラクチャのコストに応じて削減されます。
SMRはこのコスト削減にどのように貢献していますか? ディスクドライブの各プラッターには、トラック形式でデータが保存されます。容量を増やすには、個々のトラック間にある程度のスペースまたはバッファを維持しながら、トラックの書き込み幅をさらに狭くしていく必要があります。システム内の冷却ファンが起因する振動によって物理的環境に問題が発生する可能性がある場合でも、データの整合性を維持するためにこのバッファはデバイス内で管理する必要があります。SMRは、屋根の上の屋根板(英語では「シングル」)のように、「重ねる」方法でトラックを書き込むことによってこの問題を回避します。「瓦書き磁気記録」と呼ばれるのはそのためです。
SMRでは各ディスクに保存できる容量を大幅に増やし、いわゆる「面密度」を向上させ、すでに述べたようにコストを削減します。特定の世代のHDDテクノロジーでは、容量が約15%増加し、デバイスレベルとシステムレベルの両方でコストが削減されます。
これまで、HDDはCMR(従来型磁気記録)を使用してきたため、シングルトラックやシーケンシャルゾーンの管理は必要ありませんでした。CMRドライブは完全なランダム読み出し/書き込み操作をサポートします。
しかし、クラウドサービスプロバイダーは、SMRの複雑さを管理することによって、大規模なコスト削減を顧客に提供できるホストソフトウェアとファイルシステムへの投資を増やしています。これはクラウドデータセンターを根本的に作り直そうとする傾向であり、今後もコストの削減と高価値のデータが提供されていくでしょう。
SMRテクノロジーの詳細については、こちらのホワイトペーパーを参照してください。
開発者向けの開発ライブラリとツールはこちらにあります:https://zonedstorage.io
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