イノベーションの歴史
今日のWestern Digitalに至るまでの軌跡をたどる
IBMが世界初となるハードディスクドライブ(モデル350ディスクストレージユニット、別称RAMAC)の発明が、後のWestern Digital創立の土台となります。当初のRAMACは冷蔵庫ほどの大きさで、重量は971kgもありましたが、約5MB(現代の標準的な楽曲1曲分)ほどのデータしか保持することができませんでした。IBMのこの部門は2003年に日立のストレージ部門に売却され、その後Western Digitalに買収されることになります。
ゴールデンゲートブリッジ、婦人用ストッキング、初代RAMACの共通点は何でしょうか?
RAMACの垂直に積み重ねられた50枚のディスクは、ゴールデンゲートブリッジの塗装とよく似た磁気酸化塗料でコーティングされていました。ただし、塗料はまず婦人用ストッキングでこされてから回転する空のアルミ製ディスクの上に注がれました。
IBMが初のリムーバブルハードディスクとなる1311を開発し、ハードディスクドライブが持ち運び可能になりました。ドライブは14インチのプラッター6枚で構成され、容量は2.6MBでした。
ロバート・デナード博士は、RAMをさらに小さなスペースで効率的に動作させることができる彼のイノベーション、Dynamic Random Access Memory(ダイナミックランダムアクセスメモリ)の特許を取得しました。この重大な進歩によって、コンピューターは低コストでより多くのメモリーを供給できるようになりました。
「鷲は舞いおりた」 ニール・アームストロング船長が人類で初めて月面に降り立ち新たな歴史を刻んだとき、人類にとっての大きな飛躍となる一歩が踏み出されました。
この歴史に残る月への往復に使用されたメモリー量はどのくらいだったでしょうか?
当時のコンピューティング能力は現在のスマートデバイスよりも少なく、使用したメモリーは約4KBでした。
現在のWestern Digitalが南カリフォルニアで創立されました。現在、Western Digitalの年間売上高は200億ドルに達し、従業員数は世界中で7万人を超えています。
初のジャンボジェット機、ボーイング747がニューヨーク・ロンドン間の商用飛行でデビューを飾りました。現代のジャンボジェット機は1回のフライトで最大0.5テラバイトのデータを生成します。このデータは、燃料の効率化、修理の予測、事業運営の合理化などに利用されていました。
Western Digitalは1970年代初頭に計算機のチップ販売で頭角を現し、ほどなく計算機チップの世界最大の独立メーカーとなりました。
Western Digitalは初のディスクアレイサブシステムで特許を取得し、これが現代のストレージ環境の基となります。
Western Digitalがデータストレージ産業への参入を表明し、フロッピーディスクコントローラの初期ライン(FD1771)を発表しました。
パーソナルコンピューター(通称PC)が職場に普及し始めました。
日立のストレージ部門がH-8598ディスクドライブを発売し、1GBの壁を突破します。
Western Digitalが初のシングルチップウィンチェスターハードドライブコントローラ(WD1010)を発表しました。
MITとWestern Digitalが連携して、人工知能コンピューターの「Nu Machine」を開発しました。多種多様な従業員が関わり合う今日のWestern Digitalの優れたパートナーシップやプロジェクトの詳細については、当社の求人ページ(jobs.wdc.com)をご覧ください。
Western Digitalは初期のAppleコンピューターにどのような影響を与えたでしょうか?
Nu Machineから発展したNuBusテクノロジーが、Apple©のMacintosh II©に採用されました。
Western Digitalが初のESDI(Enhanced Small Device Interface)コントローラボードを生産したことで、PCがより高速に作動するようになり、より多くのデータを保存できるようになります。
エリ・ハラリと彼のSanDiskの同僚たちが「システムフラッシュ」を発表します。これは、電池駆動式ポータブルデバイスのHDDを置き換える、革命的なストレージメディアでした。
フラッシュメモリーという用語の由来をご存じですか?
フラッシュメモリーという用語は、ある技術者がデータを一瞬で消去できることに気づき、これがカメラのフラッシュを連想させたことからつくられました。
欧州原子核研究機構(CERN)の科学者だったコンピューター科学者のティム・バーナーズ=リーがWorld Wide Web(WWW)を考案し、オンラインの世界が形作られます。このことにより、人類のコミュニケーション方法が大きく変わります。
ハッブル望遠鏡が軌道上に打ち上げられ、今もなお稼働を続けています。望遠鏡は毎月844GBのデータを生成し、地球に送信しています。
Western Digitalはサンディスク(当時はSunDisk)と提携して、初の商用フラッシュSSDを作り出しました。約25年後に両社が統合されるはるか前に、この時、サンディスクとWestern Digitalのパートナーシップによってこのテクノロジーで特許を取得しました。
SanDiskが初のソリッドステートストレージドライブ(SSD)を出荷します。このSSDは20MBの容量を備え、約1,000ドルの売上を記録しました。この製品はIBMのThinkPad Penコンピューターに採用されました。
SanDiskがKodakおよびキヤノンと提携し、カメラのカードスロットを規格化します。このことにより、デジタルカメラがカードの機能とパフォーマンスを最適化できるエコシステムが生まれました。
デジタルカメラの普及に伴い、より小さく安価でかつ高速なデジタルフィルムストレージとして、フラッシュメモリーカードの人気が高まります。小型のフォームファクターと高いパフォーマンスを備えたコンパクトフラッシュが業界標準として出現しました。
初のMP3プレイヤーの登場により、音楽がデジタル化されました。初期モデルのメモリー容量はわずか32MBで、これは4分間の楽曲で約6曲分でした。
CESにおいてTiVoおよびリプレイTVが発表され、デジタルビデオ録画の時代が幕を開けます。TivoはWestern Digitalと提携し、140時間分のHDコンテンツを保存できる500MBの外付けハードディスクドライブを開発しました。
USBフラッシュドライブが初めて一般販売されます。初期のUSBフラッシュドライブの最大容量は8MBで、これはフロッピーディスクの容量の5倍以上でした。2018年には、当社のSanDiskブランドが1TBという驚異的な容量を備えた世界最小のUSBフラッシュドライブという新たなイノベーションのプロトタイプを発表しました。
絶え間ないテクノロジーイノベーションにより、5万分の1にあたるMBあたり$0.001、またはGBあたり$1.00までコストダウンしました。わずか10年前まで、SSDエンタープライズストレージのコストはGBあたり20ドルでした。
SanDiskと東芝が、市場でビットあたり最安コストとなる世界初の商用NANDS MLCの1GBチップを出荷します。SanDiskは20年間でSSDソリューションのコストを5万分の1に引き下げ、チップ密度を3万2000倍に引き上げました。
この年、デジタルストレージ容量が全世界の総アナログ容量を初めて上回りました。1996年に33%だった紙ベースの保存メディアは、2000年代中頃にはわずか0.007%まで減少しました。
ヒトゲノムプロジェクトが完了し、すべてのヒトゲノム解析が研究向けに公表され、科学者が遺伝性障害や遺伝性疾患の治療と研究を進める新たな足がかりとなりました。
1グラムのDNAにどのくらいの量のデータを保存できるでしょうか?
2012年、ハーバードの科学者たちがDNA 1グラムに約700テラバイトのデータを保存することに成功しました。この量のデータをハードディスクドライブに保存しようとすると、3TBのドライブが233台必要になり、その総重量は333ポンド(およそ成体のパンダ1頭分の重さ)になります。
SanDiskとMotorolaが、携帯電話用のTransFlashTMリムーバブルフラッシュカードを共同で発表します。この製品は、後にmicroSDTMと改名されます。microSDTMカードは、世界で最も急成長するフォームファクターとなりました。初年度には500万枚ものカードが出荷されました。
YouTubeが初めてかつ当時最大のビデオプラットプラットフォームを立ち上げました。2018年には1分間に平均300時間分の動画がアップロードされ、毎日10億時間を超える動画が消費されています。
Hitachi Global Storage Technologiesが、元のRAMACドライブの1.15億倍となる1平方インチあたり233ギガビットのストレージ密度を持つPRMデバイスの出荷を開始しました。
G-Technologyが世界初の1TBポータブル外付けハードドライブを出荷しました。
サンディスクは、64GBの4倍(セルあたり4ビット)のNANDフラッシュテクノロジーを搭載した世界初のフラッシュメモリーカードを出荷しました。この新しいテクノロジーは、従来のMLCチップと比較して2倍の、各メモリーセルあたり4ビットのデータを保持します。
3月、Western DigitalはHGST(Hitachi Global Storage Technologies)の買収を完了し、世界最大規模のデータストレージおよびインフラストラクチャ企業としての地位を確立しました。
HGSTが初の12GB/s SASソリッドステートドライブを発売しました。このSSDは当時のSASインターフェースの2倍となる速度を実現し、新たな基準となります。
Western Digital HGSTが初のヘリウム充填ドライブとなるUltrastar He6を発売しました。
なぜヘリウムなのでしょうか?
ヘリウムの密度は空気の1/7です。Western Digitalのハードディスクドライブは、この密度により故障の発生とノイズを減らすことができるため、消費電力を大幅に低減できます。また、小スペースに非常に多くの情報を格納できるので、記憶容量を大幅に増大できます。
Western Digitalが世界初となるSSDとHDDのデュアルドライブ、WD Black2を発表しました。これにより、ユーザーがノートパソコン、シングルスロット、一体型システムをアップグレードすることが可能になりました。
東芝とSanDiskがユーザーの急激なデータ需要に対応する積み重ね可能なストレージソリューションを発表しました。48層の第2世代3D NAND、BiCS2の誕生です。
SanDisk Extreme microSDHC/microSDXCがアクションカメラのクリエイティブプロフェッショナルやパワーユーザーの注目を集めます。堅牢なmicroSDカードが最大256GBの4Kビデオ録画と再生を実現します。
5月、Western Digitalが160億ドルでSanDiskを買収しました。
4月、Western Digitalが本社をカリフォルニア州アーバインから現在のカリフォルニア州サンノゼに移転しました。
自動車の大量生産が始まってから90年後となるこの年、Western Digitalは未来の自動運転車への新たな革命に向けたデータ主導のニーズを満たすべくiNAND 7250を発表しました。
Western Digitalが世界初のマイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)ドライブのデモを行います。これは超大容量ハードディスクドライブ(HDD)を実現する画期的なイノベーションです。
Western Digitalは初の96層NAND(BiCS4)の一般向け製品を発表しました。要求の厳しいモバイルおよびSSD市場に利益をもたらし、パフォーマンスと信頼性の高い48層および64層のNANDと比較しより大容量を提供します。
Western Digitalが、テクノロジースタックのポートフォリオ全体で設計、調整、最適化を行うSymbiotics DesignTMアプローチを初公開しました。これは、より高いレベルの製品を生み出す部材の設計、開発、製造を社内で行うことで独自のカスタマイズを実現するものです。
Western Digitalは、産業IoT、ストレージコントローラー、セキュアな処理、その他の組み込みアプリケーションなどのデータ集約型エッジアプリケーションでの活用が期待される、オープンソースの32ビットコア、SweRV CoreTMを発表しました。
Western DigitalはAmazon Web Servicesでこれまでに実行された最大のコンピューティング負荷の世界記録を打ち破りました。
Western Digitalは世界最速の1TB UHS-I microSDTMフラッシュメモリーカードを発表しました。サンディスク エクストリームmicroSDXCTM UHS-Iカードはパフォーマンスと大容量を兼ね備え、スマートフォン、ドローン、アクションカメラでの高品質なコンテンツの撮影を実現します。
Western Digitalは、Google、lowRISCなどと提携して、初のオープンソースシリコンルートオブトラスト(RoT)チッププロジェクトである、OpenTitanを立ち上げました。
SuperSpeed USB 20Gbpsインターフェイスを装備した、世界最高レベルの容量を備えた、ポケットサイズのポータブルSSDのプロトタイプを発表しました。
人類がより強いつながりを発明し生み出す中で、データはそのイノベーションの中心となります。Western Digitalは、データを最大限に活用し、次世代のゲームチェンジャーや発明家に刺激を与える環境を創出します。
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